『エウレカ』26億人もの人類を滅ぼさなければならないのか考察
ハイエボ2のキャラ紹介でどうにも気になった箇所があったので、シリーズを振り返りつつ考察しました。書いててややこしい文章になったので暇な時にでも読んでください。
『73の国、26億人を滅ぼした存在』
エウレカ
キャラクター紹介のページに書かれたこの一文が、なぜか頭に引っかかった。
その数値の大きさはもちろんだが、なぜこれほどの人間を滅ぼさなければいけなかったのか。そのことについて頭に閃いたものがあったので、シリーズを振り返りつつ考察をまとめたい。
自分で書いてて非常にややっこしいことになったので、先に結論を書いておく。
知的生命体の数量を抑える。そのために『エウレカ』は、人類を26億人も滅ぼしたのではないだろうか。
○クダンの限界の概要
※交響詩篇エウレカセブン37話『レイズ・ユア・ハンド』参照なのでここで俺の文を読むよりDVD見返した方がいいかもてゆーかいつの間にかエウレカセブンのアマゾンプライムサービス終了してたんですがあれかスクショ利用して考察してたのまずかったですかごめんちゃい
デューイはオレンジ計画によって抗体コーラリアンの発生を故意に促していた。
スカブを人間の身体に置き換えると、抗体コーラリアンは(今流行の)白血球であり、体内(スカブの地表)に侵入したオレンジ弾頭を殲滅すべく動き出すため、着弾地点から最も近い街に住む生物が狙われる。
雑菌ばい菌出てこいやぁ!!
このオレンジ弾頭を打ち込むことでスカブの反応を調べ、デューイはスカブの中心核である司令クラスターを探していた。
なんでんなもんを探さなきゃいけない?
↓
スカブコーラルを殲滅するため
↓
どうしてスカブコーラルを殲滅しなければいけない?
↓
ここから下記のかくかくしかじか
科学者サイドの見解では、
情報力学によると、知的生命体が増加し、一定量を超えると物理宇宙は崩壊するという。
スカブコーラルは知的生命体で、ベアー博士の見解によると、スカブコーラルの知的生命体総量はすでに限界に達しているらしい。
宗教サイドであるヴォダラクの教えでは、
この世=第三環界(※環世界)はヴォダラクの想念の泡に過ぎず、いずれ破れて尽きる。
そのキッカケが知的生命体の総量(ヴォダラク的には『生きる迷い』とされ、悩み、苦しみ、迷いなどの想念のこと)
知的生命体の総量が第三環界に満ちれば、ヴォダラクの想念が消える。
(ヴォダラクとは神のことではなく状態を表わす言葉。ヴォダラク=意思を持つ状態のことらしい)
言葉の意味など違うが、知的生命体の総量によるクダンの限界のことを表わしていると思われる。
スカブコーラルの総量はすでに地球の地表を覆うほどで、知的生命体の総量の限界=クダンの限界を超えており、物理宇宙は崩壊するはずなのだが、世界は崩壊していない。
なぜなら、スカブコーラルは休眠状態にあるからだと言う。
ヴォダラクでは大地が目覚めれば空が裂けるとし、クダンの限界を予見している。
交響詩篇エウレカセブン世界の首都キャピトルヒルに秘匿されていた情報によれば、グレートウォールと呼ばれる場所には歪んだ空間があり、あらゆる物理法則が無視されているという。
数千年前に巨大隕石が落下し(実際はモラトリオナンバー8による衛星軌道上からの砲撃?)、休眠状態にあったスカブの一部が目覚め、クダンの限界を迎えてしまいそうになる。スカブが慌てて休眠状態に入ったことで危機は回避されたが、その結果、歪んだ空間(グレートウォール)ができてしまった。
この結果から、もしもスカブコーラルが休眠状態から目覚めれば、対象の空間を飲み込むことが確認され、知的生命体総量の限界を超えることによって起こる、クダンの限界が実証された。
もしかしてこれがアドロック博士が提唱し、デューイが利用したアゲハ構想だったのかな。
公式では思わせぶりな情報ば~っかりで、解りやすくまとめてくれたものが何処にもねんだもんよぅ。
ヴォダラクの教えでは、クダンの限界が起こる前に、スカブコーラルと合一する第十環界へ至り、彼方のヴォダラク(状態)を目指さなければならないとしている。
司令クラスターの内部で、スカブはダイアンを通し、レントンに人間とスカブが融合する道を示していた。
スカブと人間が融合し、知的生命体の総量を調整することでクダンの限界を迎えるのを防ぐ、という方法だったのだろう。
推察だが、ここでニルヴァーシュに乗るレントンとエウレカの事を考えたい。
スカブが生み出したアーキタイプに、人間であるレントンとコーラリアンであるエウレカが共に乗り込んだ状態は、人間とスカブが擬似的に融合した状態、ということにならないだろうか。
二人はニルヴァーシュの中で人間とスカブが合一した状態に至り、彼らの想念、心が一つになったとき、アミダドライブを装着したコンパクドライブを通して二人の想念が発現し、セブンスウェル現象を起こしていたのだとしたら……
用語の置き換えや変換が多くてこんがらがってしまうが、これなら話が通るような気がする。
人間とコーラリアンがニルヴァーシュの中で擬似的に融合(心を一つに)することで、ヴォダラクが目指す第十環界に至り、これはヴォダラクにとっては仏に、つまりは神様になるようなことなのだろう。
一時的に神様になった二人であればこそ、セブンスウェルが引き起こしていた数々の超常現象にも納得がいく。
第三環界 知的生命体が世界を認識する世界
第七環界 生けるモノの思考そのもの(想念の世界?)
第十環界 肉体を捨てた世界(悟りを開いた状態?)
だいたいこんな感じ?
『十界』が元になっているのかなと思ったけど、検索して調べたら違うっぽかった。
あくまで仏教をモチーフにしただけでエウレカセブンオリジナル設定なのだろう。
※『カンカイ』にどのような漢字を当てるのが正解かわからなかったが、検索するとこの環世界の説明がしっくりきたので『環界』とした。
どっかムック本に書いてあったっけか?
○クダンの限界を迎える知的生命体の総量は?
ここで疑問が残る。クダンの限界を迎えるという知的生命体の総量は、一体どれくらいなのか。
膨大な数であることは間違いないのだが、その具体的な数値はシリーズを通してみても不明。
交響詩篇の世界ではスカブは地球全体を覆うほど存在し、そのスカブの大地の上で人間が暮らし、さらに人口が増えていった。
交響詩篇の賢人、ブラヤは「アゲハが報告されたときには人は大地に増えすぎていた」と言っていた。
推察するに、
地球すべてを覆うスカブ+人間の総人口が、クダンの限界を迎える知的生命体の総量なのではないだろうか。
あるいは、スカブのほとんどが休眠状態であったことを踏まえると、交響詩篇の世界では、休眠状態から覚醒したスカブ+人間の総人口だけで、すでにクダンの限界を迎える危険性があったのではないだろうか。
とりあえず交響詩篇の世界ではだが、クダンの限界を迎える知的生命体の総量が、本当にギリギリだったのではないかと考えられる。
だからこそ最終話でスカブの約半数が別宇宙へ旅立ち(大半がAOの宇宙へ移動し、一部情報だけがポケ虹の宇宙へ移動したらしい)、知的生命体の総量を調整し、交響詩篇の世界はクダンの限界の危機から救われた。
で、冒頭に話が戻る。
もしやだが、ハイエボ2で『エウレカ』が26億もの人間を滅ぼしたのは、知的生命体の総量を調整するためではないだろうか。
突然だが、話がAOへ飛ぶのを許して欲しい。
AOの世界は交響詩篇の宇宙から飛んできたスカブによってスカブバーストが発生し、色々あって(説明メンドイ)人類の歴史が古代から改変され、西暦2020年代において世界の人口が約35億ちょっとしかいない状態となっている。
この状態ではクダンの限界が発生していないので、少なくとも2020年代においては、
各地にコーラルプラントとして点在するスカブ+人類の人口が35億ちょっとでは、クダンの限界は発生しない、ということになる。
12000年代のAOの世界では、スカブが地球上のほぼすべてを侵食して人類が滅びていた。
(スカブバーストの発生やクォーツを抜き取ったあとのスカブの状態を考えるとなんでこんなにスカブが世界を侵食したのか疑問が残るがひとまず置いとく)
スカブが地球上のほとんどを覆うほど存在していたが、クダンの限界は発生していない。人類が滅びていたからだと考えられる。
言うなれば、地球上のほとんどを侵食するほどのスカブ+人類ゼロ人では、クダンの限界は発生しない、ということになる。
簡単にまとめよう。
・実証例その一
交響詩篇の世界では――
地球全体を覆うほどのスカブ+人類人口(具体的数値は不明)でクダンの限界ギリギリ。
・実証例その二
2020年代のAOの世界では――
点在するスカブ+人類の総人口35億ならばクダンの限界を迎えない。
・実証例その三
12000年代のAO世界では――
地球全体を侵食するほどのスカブ+人類人口ゼロ人ならば、クダンの限界にはならない。
だいたいまとめるとこうなる。
実証例一~三を踏まえ、ハイエボの世界についての場合を考えてみる。
ハイエボ世界の2300年代においては、世界中でスカブが大地を侵食し、地形や地名が変わっている場所がほとんどであった。さらに何億人かは不明だが、人類の人口もある。
スカブの一部は休眠状態の可能性もあるが、音楽兵器シルバーボックスの影響で、休眠状態にあったはずのスカブが目覚めたようであった。その現象をアドロックはマルチプライズと称していた。
マルチプライズ=クダンの限界だとしたらどうだ。
あの時サマーオブラブで起きた現象が物理宇宙の崩壊であれば色々と納得できるのだが……。
まぁまだわかんないことだらけなのでこの推察の成否は置いといて。
マルチプライズ(クダンの限界)が発生したことを踏まえると、地球上のほぼすべてを侵食したスカブ+人類の総人口で、クダンの限界を迎える数値には達していたと考えられる。
これと実証例一~三を踏まえて考えると、
クダンの限界が発生する知的生命体の数量は――
地球の約半分以上を覆うスカブと、人間の総人口の一定数量が必要であると考えられる。
問題はこの、人間の人口の一定数量である。
具体的な数値は不明なので考察するしかないのが難儀だが……可能な限りで考えてみよう。
ハイエボ2においては、予告で人類が使用している兵器を考えるに、我々の年代と近い2000年代の世界が舞台であると推察できる。
(ハイエボ1の舞台が2300年代だったことを考えるとなんでここで2000年代!? となるのだが話がぶっ飛ぶのはエウレカセブンではよくあることなのでこれも置いておく)
ハイエボ2の世界ではスカブが世界各国を覆っていく途中のようであり、地球全体を覆うまでには至っていない。
そのため、ハイエボ2におけるスカブの地球侵食率は、多く見積もっても地球全体の約半分、少なく見積もって地球全体の約1/4であると推定する。
先に示した実証例を踏まえると、クダンの限界を迎えるには、少なくとも地球全体の約半分以上がスカブに侵食された状態でないといけない。それに人類の総人口が加わって、クダンの限界が発生する知的生命体の総量に達すると考えられる。
ハイエボ2におけるスカブの地球侵食率は不明だが、スカブが地球の約半分を侵食しており、人類の総人口が知的生命体の数量限界に達する間際だったとしたら、どうだろう。
スカブがクダンの限界が近いことに気付き、人間側へそれを知らせようと人型コーラリアンを使わしても、人間たちはコーラリアンを恐れるばかりで、対話も敵わず、人類とスカブは長らく戦争状態に陥り、人型コーラリアンも『エウレカ』で七番目となってしまった。
詳しい原理はさっぱり解らないが、交響詩篇最終話のようにセカンドサマーオブラブが発生し、スカブが別宇宙へ行くにはニルヴァーシュが『悟り』を開く必要があり、そのためには人間とコーラリアンが対になる必要がある。
ポケ虹と同じように人類とスカブが戦争状態に陥っているハイエボ2の現状で、それが可能だろうか?
さらに、別宇宙へ行ったとしてもAOのようにスカブバーストが発生し、結局その宇宙の人々へ新たな火種を巻くことになる。
言うなればゴミを別宇宙へ押しつけ自分たちはのうのうと生きる形だ。
サマー・オブ・ラブによるスカブの並行宇宙間移動は、地球に住む生物を救済する手段としては不適切なのだ。
ハイエボ世界のスカブがAO世界でのスカブの端末を知っていたら、どうだろう。
質量は並行宇宙間を越えることはできないが、情報は並行宇宙間を越えることができるという。
スカブは、人類との対話や融合以外のコミュニケーション手段を模索しつつ、最終手段としてクダンの限界が起こらぬよう、人類殲滅に乗り出すのではないだろうか。
ここまで考えて冒頭の結論へ戻る。
スカブとしては、あとはもう人類をできるだけ滅ぼして知的生命体の数量を抑えるしかないのでは……。
ここまで考えて、冒頭で書いた結論へ至った。
知的生命体の数量を抑える。そのために『エウレカ』は、人類を26億人も滅ぼしたのではないだろうか。
おまけっつーか簡単まとめ
交響詩篇やAOなどのスカブの侵食率や人類人口を仮定しつつ簡単にまとめ、その結果クダンの限界が起きるか起きないか書いていく。
・交響詩篇エウレカセブン
スカブの地球侵食率100%+人類総人口約50億人(仮定)=クダンの限界が起こる(スカブが休眠状態のため発生せず)
・エウレカセブンAOの2020年代
スカブの地球侵食率10%+人類総人口35億ちょっと=クダンの限界発生せず
・エウレカセブンAOの12000年代
スカブの地球侵食率75%+人類人口ゼロ=クダンの限界発生せず(もしかしたらスカブだけでは知的生命体の総量に達しない可能性も?)
・ハイエボ1の2300年代
スカブの地球侵食率75%+人類総人口35億ちょっと(仮定)=シルバーボックスの起動によりクダンの限界が発生。アドロック博士が命懸けでこれを食い止める。
・ハイエボ2の2000年代(推定)
スカブの地球侵食率25~50%+人類総人口α(おそらく70億マイナス26億人)=クダンの限界に達する間際
「推察に推察を重ねるのは危険だわ」とミーシャ先生は言ってたけど、しゃーないやん公式情報が相も変わらず断片的なんだもん。その断片から解る情報をつなぎ合わせて「こうなのかな?」と考えるしかないじゃん。
誰かオイラよりももっと頭のいい人解りやすく解説して~、などと書いて終わる。
引用元 筆者:夕日赤丸
https://privatter.net/p/3741117
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